性欲障害(性欲低下)とは
女性の性機能障害には、性交時の痛み、膣の筋肉の痙攣、性欲や性的興奮の障害、オルガスムスに伴う苦痛などがあります。障害の程度には幅がありますが、女性の半数弱は、生涯の間に何らかの性機能上の問題を経験すると言われています。このうち、日常生活に支障を来たすほどの苦痛を感じるものが性機能障害であり、女性泌尿器科での治療が必要となります。
主な原因ですが、大きく分けて、心理的な要因、状況的要因、身体的要因、薬物的要因があります。心理的なものとしては、うつ状態、望まない妊娠や性感染症への心配などが代表的です。状況的なものとしては、パートナーとの関係などが考えられます。身体的な要因は、性器の騎乗、萎縮性膣炎、甲状腺疾患などがあります。さらに、飲酒や抗痙攣薬、高血圧の治療薬などの副作用によって起こることもあります。
治療にあたっては、性機能に障害を及ぼしている原因を突き止め、その改善を目指します。特に、認知行動療法などの精神療法を取り入れることによって症状の改善が見込めるケースがよくあります。